2点補正による簡易キャリブレーションを実現した視線測定システム
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概要
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本論文では,視線によるコンピュータ操作を目的とする視線測定システムについて述べる.本システムは簡易な個人キャリブレーションのみで視線測定を実現することに主眼を置いている.従来の視線測定システムは視線測定時に発生する視線のずれを補正するために,個人キャリブレーションとして視線測定前に画面上に位置する5から20点のマーカを注視する作業が必要であった.そのため視線測定を行うまでに手間を要し,特に視線をコンピュータの操作手段として利用する場合に大きな問題であった.本システムは,ずれの補正を2段階に分離した新しい視線測定法を導入することで,最低2点のマーカによる個人キャリブレーションを実現した.まず視線算出手段において眼球モデルを導入し,ずれの発生要因となる角膜表面で光の屈折をあらかじめ補正する.次に個人キャリブレーション手段において残るずれを補正する.評価実験の結果,個人キャリブレーションにおいて画面上の2点を注視するだけで,視野角1.06度程度(裸眼,頭部を固定しない条件)と,視線をコンピュータ操作に利用するのに十分な測定精度が得られることを確認した.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2003-04-15
著者
-
大野 健彦
日本電信電話株式会社NTTサイバーソリューション研究所
-
吉川 厚
東京工業大学大学院総合理工学研究科
-
武川 直樹
東京電機大学情報環境学部情報環境工学科
-
武川 直樹
日本電信電話株式会社NTTCS基礎研究所
-
吉川 厚
(株)教育測定研究所:東京工業大学大学院総合理工学研究科
-
吉川 厚
Ntt コミュニケーション科学基礎研究所
-
大野 健彦
(株)nttコミュニケーション科学基礎研究所
-
大野 健彦
Ntt コミュニケーション科学基礎研究所メディア情報研究部
-
吉川 厚
日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所
-
大野 健彦
Nttコミュニケーション科学基礎研究所 日本電信電話株式会社
-
大野 健彦
日本電信電話株式会社 NTTコミュニケーション科学基礎研究所
-
武川 直樹
日本電信電話株式会社 NTTCS基礎研究所
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