芯止まり性トマトの生育特性
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概要
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芯止まり系トマトの生育特性を明らかにし,施設栽培での新たな作型の検討を行うための調査を行った。芯止まり系9品種と'強力米寿'を用い着果習性を調査した結果,花房間葉数は'強力米寿'と'フルーツA'が3枚で,芯止まり形質を発現しなかった。それ以外の品種は花房間葉数が1〜3枚で,花房間葉教が少ないものほど芯止まり形質が強く発現された。'強力米寿','メーテルヨーズ'及び'久留米交101号'を用い栽培試験を行った結果,'メーテルヨーズ'は草高の伸長が120cmで停止し,'久留米交101号'では110cmで停止した。全植物体重では,播種後50日までは3品種間に差が認められなかったが,その後'メーテルヨーズ'及び'久留米交101号'の増加が劣り,播種後90日では'強力米寿'に比べ200g以上小さかった。しかし葉数増加速度は,播種後50日以降'強力米寿'に比べ'メーテルヨーズ'及び'久留米交101号'は3倍となり,地上高90cm前後の葉数分布が大きいことが明らかとなった。'強力米寿'の時期別の開花数はほとんど一定であったのに対し,'メーテルヨーズ'及び'久留米交101号'では後半の開花数が著しく多く,'強力米寿'の3倍となった。しかし,'メーテルヨーズ'及び'久留米交101号'では落果が著しく,最終着果数は2倍程度であった。芯止まり品種の果実収穫期間はきわめて短く,'メーテルヨーズ'及び'久留米交101号'では30日間であったのに対し,'強力米寿'では50日間を要し,短期収穫が実証された。収穫果重は'強力米寿'が大きく,'メーテルヨーズ'及び'久留米交101号'では果実間競合が著しいことが明らかとなり,主幹第1及び第2花房を摘除することによってこれを軽減することが可能であると考えられた。
- 岐阜大学の論文
- 1990-12-25
著者
-
福井 博一
岐阜大学農学部生物生産システム学科
-
中村 三夫
岐阜大学農学部生物生産システム学科
-
中村 三夫
岐阜大農学部
-
井口 英博
岐阜大学農学部生物生産システム学科
-
福井 博一
岐阜大学農学部
-
中村 三夫
岐阜大学農学部
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