ネギ成型苗生産システムにおける arbuscular 菌根菌の利用
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概要
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ネギ(Allium fistulosum L., '長悦')成型苗生産システムにおいて, arbuscular菌根菌(AM菌)を利用するための検討を行った.AM菌感染は全ての接種成型苗において確認され, 1個体の根系における感染率は, 菌種(Gigaspora margarita, Glomus fasciculatum, Glomus sp. R10), 育苗培地の種類[ブラウンピート, ブラックピート, バーク堆肥, ロックウール細粒綿 : 各資材をバーミキュライトと混合(9 : 1, v/v)], 液肥中リン濃度(5, 25, 50ppm KH_2PO_4)および1セル当たりの育苗本数(1∿4)によって異なった.また, 共生関係成立による乾物重の増加を伴った生長促進ならびに根鉢の形成促進効果は, ブラウンピート・バーミキュライト混合培地において, 液肥中リン濃度を5ppmとしてGigaspora margaritaを接種した苗を200穴セルトレイの1セル当たり3または4本育苗した場合に良好となることが明らかになった.さらに, トレイ育苗を終了した成型苗を新たな床土へ移植した場合, Gigaspora margaritaが感染した成型苗では, 活着後も無接種苗より旺盛な生育を示した.これらのことから, ネギ成型苗生産システムにおいて, AM菌接種の利用により, 育苗期間の短縮, 活着力の高い健苗の育成, 移植後の初期生育の促進が図れることが明らかになった.
- 園芸学会の論文
- 2002-03-15
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