現代ドイツにおけるネオナチ・ユーゲントの文化 (5)
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概要
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スキンへッズの若者とネオナチとの関係性は,奇異なことに,日本のドイツ政治学者とドイツの知識人にとって,論外のことであった。しかしその一方でスキンへッズの外国人襲撃を「どのように把握するかについて」両国の「専門家は頭を痛めている」と告白されている。その大きな理由はネオナチの顔がドイツの日常性に見えないからだ。ネオナチの日常性は空間的である。ネオナチの周辺にいるスキンへッズこそがこの空間を共有している。そしてその内の世界観を共有する者がネオナチ・ユーゲントとなっていた。専門家はこの関係性について峻拒しついで寡黙した。なぜか?そうした専門家にいまひとつの問題提起を試みたものが本報告である。ここでは一人の若者とネオナチとの関わりをかれの声から読みとる。そのかれの口から明るみにだされたものは,これまでのネオナチ・ユーゲントの軌跡を再現し,そしてアイデンティティの構築をネオナチに果したヒストリーだった。Was ist die Ursache von der Entstehung der Neonazi-Jugend im Modernen Deutschland? Man versteht die folgeden drei Punkten als die Ursache davon: (1) die Krise der Identitat und Verlust des Lebensziels, (2) das Zusammenbrechende Familienleben, (3) die schlechte Anpassung des pluralistischen Werts. Aber konnten wir die Entstehung der Neonazi-Jugend durch dieser drei Punkte entsprechend verstehen ? Ist es denn moglich, das die zweckmoglichen Taten, die den Antisemitismus, Grossdeutschismus ,und Gewalt anrichten, im psychologischen Vakuum und zwar ohne den starken Werken auf die Welt hervortreten? Das alltagliche Lebenswelt der Jugend im Wandel bringt uns das ganz anderen als das schon oben Verstandene.
著者
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