現代ドイツにおけるネオナチ・ユーゲントの文化(1)
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概要
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1989年のベルリンの壁解放から始まったドイツ転換期は,その時代状況の激しさを反映するかのように,ネオナチ・ユーゲントにそのラディカルな行動を示威する舞台を提供したかのようであった。もちろん観客も揃っていた。その観客は若者たちの難民収容所への襲撃に潜在的な支持を表明した。さすがに世論は,この行動が一部の若者の一犯罪としてすますことができなくなった。抗議のデモが続いた。その一方で,ネオナチの登場は失業等の社会的な危機と精神的な危機に起因するといった従来の行動格率を通用することによって説明されていた。そこでは危機の要因が多数指摘されているが,そこから明かとなった点は,その要因の数だけネオナチ・ユーゲントの行動生成の過程が複雑であったということである。この複雑な過程に一つの解釈をあたえるために,ネオナチの行動へはしる若者の日常生活世界に注目したのが本小論である。だがそのデータが極めて不足しており,この試論は今後の研究の進展によって修正を不可欠とするものである。Was ist die Ursache von der Entstehung der Neonazi-Jugend im Modernen Deutschland? Man versteht die folgeden Punkten als dis Ursache davon : (1) die Krise der Identitat und Verlust des Lebensziels, (2) das zusammenbrechende Familienleben, (3) die schlechte Anpassung des pluralistischen Werts. Aber konnen wir die Entstehung der Neonazi-Jugend durch der deri Punkte als entsprechend verstehen ? Ist es denn moglich, dass die zweckmasslichen Taten, die den Antisemitismus, Grossdeutschismus und Gewalt anrichteten, im psychologischen Vakuum und somit ohne den starken Werken hervortreten ? Das alltagliche Lebenswelt der Jugend um Wende bringt uns das ganz anderen Resultat als das schon oben Verstandene.
- 上越教育大学の論文
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