PRARE追跡アンテナの昭和基地設置と運用(英文)
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概要
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PRAREとはPrecise Range and Range-rate Equipmentの略称である。その地上局アンテナが1997年3月, 第38次日本南極地域観測隊(第38次隊)によって昭和基地に設置された。アンテナ支柱と国際GPS観測局網(IGS網)の昭和基地アンテナ基準点との間はGPS受信機による相対測位によって結ばれ, 1994年国際測地基準座標系(ITRF94)における座標値は元期1997.0においてX_P=1766500.399m, Y_P=1460251.211m, Z_P=-5932214.446mと求められた。15秒間隔で得られるERS-2衛星までの測距データは1997年3月から9月末まではほぼ100%(1週あたり約2500分)得られたが, その後受信数は急激に減少した。これは, レドーム内が低温になり, Xバンドの受信ケーブルが劣化したためと思われる。測距データに対してリアルタイムの対流圏補正は出来なかったが, 地上気象観測データを用いた後処理によると, 標準誤差が補正なしの50cmに対して, 補正ありだと30cmまで改善されることがわかった。PRARE精密軌道解を用いた, レーダー高度計や合成開口レーダーデータの応用研究については別途報告する。
- 国立極地研究所の論文
著者
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東 敏博
京都大学大学院理学研究科
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渋谷 和雄
国立極地研究所
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金尾 政紀
国立極地研究所
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渋谷 和雄
(独)電子航法研究所:国立極地研究所
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Shibuya K
National Inst. Polar Research Tokyo
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渋谷 和雄
国立極地研
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青木 茂
国立極地研究所
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渋谷 和雄
国立極地研究所地学部門
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