南極人工地震観測用ペネトレーターの開発(2)1990年度経過報告
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概要
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ヘリコプターのGPS differential positioningによるペネトレーターの位置決定実験を北海道石狩郡当別町の町営青山牧場で行った。Differentialの固定点はセールロンダーネ実験を想定して200km南西の函館に設置した。160-1000mの対地高度でホバリングしているヘリコプターから6回の自由落下による投下試験を行った。投下ペネトレーターの着地位置をGPS干渉測位法で0.1m精度で定め, ヘリコプターのリアルタイム航法位置から推定される着地位置の精度を調べた。その結果, ペネトレーターを切り離す瞬間を含む前後について各々10-20秒程度(1秒間隔)のヘリコプター飛行軌跡が得られれば, ペネトレーターの落下飛跡による着地位置推定精度は30m, 落下点直上で約1分間ホバリングできれば10m精度が確保できることがわかった。一方, differential法によるヘリコプターの高さ精度はほぼ±10mだった。ただし, differentialの基準点座標を単に基準点に設置した受信器のpoint positioning結果の時間平均値で固定すると, その平均値が持つ±10mの高さ誤差がさらに加算され, リアルタイム位置の高さ精度は±20mに劣化した。また, 対地速度20km/h以下, 対地高度200m以上のヘリコプターからペネトレーターを自由落下させれば, 貫入姿勢が垂直から±5°以内の傾きで停止することも確かめられた。
- 国立極地研究所の論文
著者
-
神沼 克伊
国立極地研究所
-
金沢 敏彦
東京大学地震研究所
-
伊藤 潔
京都大学防災研究所
-
笠原 稔
北海道大学大学院理学研究科付属地震火山研究観測センター
-
塚本 茂樹
宇宙科学研究所
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渋谷 和雄
国立極地研究所
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神沼 克伊
極地研
-
小山 順二
北大・理
-
早川 雅彦
宇宙科学研究所
-
藤村 彰夫
宇宙科学研究所
-
水谷 仁
宇宙科学研究所
-
山田 功夫
名古屋大学理学部
-
小山 順二
東北大学理学部
-
金沢 敏彦
東京大学理学部
-
水谷 仁
宇宙科研
-
渋谷 和雄
(独)電子航法研究所:国立極地研究所
-
Shibuya K
National Inst. Polar Research Tokyo
-
渋谷 和雄
国立極地研
-
山田 功夫
名古屋大学大学院環境学研究科
-
渋谷 和雄
国立極地研究所地学部門
-
山田 功
中部大
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早川 雅彦
ISAS
-
笠原 稔
北海道大学えりも地殻変動観測所
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