数学的探究の記録の手段としてのマルチメディアソフト・ハイパーメディアソフトの可能性
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概要
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コンピュータ利用において,「マルチメディア」あるいは「ハイパーメディア」という概念が使われることが多くなった。それらは本当に有効なのだろうか。このことを検討し,次の結論を得た。(1)数学的探究の道具としてはあまり有効とは思えない。(2)「リアルなデータを扱えるか」ということよりも,「インターラクティブな数学的探究を生むかどうか」ということの方がソフトの有効性に大きく関わっている。(3)一つの数学的問題に対して,基本的な操作を行う程度のコンピュータ利用であっても多様な事実の発見,問題の発見がありうることがインターラクティブな数学的探究を生む。(4)インターラクティブな数学的探究の教材化のためには数学的探究そのものの記述と分析の蓄積が必要であり,それが容易に行えるようなシステムが必要である。(5)そのようなシステムとしてマルチメディア・ハイパーメディアが有効に使える可能性がある。(6)しかし,現在のマルチメディアソフト,ハイパーメディアソフトは必要とするコンピュータ資源等に関して,様々な問題がある。(7)筆者が開発した作図ツールGeomertic Constructorにおける対処の方法を明らかにした。
- 愛知教育大学の論文
- 1995-03-30
著者
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