インターフェロンαの肝薬物代謝能抑制作用 : 肝ミクロゾームの薬物代謝酵素活性およびtheophylline clearanceに及ぼす影響について
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概要
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肝薬物代謝能に及ぼすインターフェロン(IFN)の影響を検討した.B型慢性肝炎でIFN-α療法を施行した16例について,IFN投与前後でエコーガイド下肝生検を施行し,得られた材料を用いて7-methoxycoumarin O-脱メチル化(7-MC)および7-ethoxycoumarin O-脱エチル化(7-EC)活性を測定した.また,16例中11例では,IFN投与前後におけるtheophylline clearanceの変動を観察した.IFN投与により,7-MCおよび7-EC活性(/g liver)は,投与前値の69.8%および69.7%と,ともに明らかに低下した.一方,IFN投与により,theophyllineの全身クリアランスは投与前値の80.2%と有意に抑制され,消失半減期は投与前6.6±1.8hr,投与後8.6±2.7hrと明らかに延長した.IFN投与による7-MC, 7-EC活性の低下の度合いとtheophylline clearanceの抑制の程度との間には,有意の正の相関が認められた.以上の成績から,IFN-αはヒトの肝薬物代謝能を抑制することを明らかにした.
著者
-
井上 恭一
関西医科大学 第3内科
-
高須 雅史
関西医科大学第3内科
-
奥野 裕康
関西医科大学第3内科
-
塩崎 安子
関西医科大学
-
国枝 恒治
関西医科大学
-
關 壽人
関西医科大学
-
加納 東彦
関西医科大学
-
鮫島 美子
関西医科大学
-
北尾 優子
関西医科大学
-
奥野 裕康
関西医科大学
-
高須 雅史
関西医科大学
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