対象の提示方法が子どもの描画に及ぼす効果
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概要
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幼児期から児童期初期の子どもの描く絵は大人の絵とは異なる視点から描かれていたり,様々な視点がひとつの絵に混在している場合がある。本研究では,対象の提示方法が子ども独特の視点に及ぼす効果を3つの実験から検証した。第1実験では知的リアリズムをとりあげた。年中から小学2年生を対象とし,持ち手の見えているカップと見えていないカップの両方を並べ,描かせることがその後に持ち手が見えないカップを描く際の知的リアリズム描画を減らすことが明らかとなった。第2実験では,透明画を取り上げた。年中児,年長児,小学3年生を対象とし,描画規則と対象構造の提示順序が合っている方が小学3年生では透明画の出現が少なくなった。第3実験では視点の混在を取り上げた。年中児から小学2年生を対象に円形に並んだ木を描かせた。その結果,小学生以降では構造の配置を強調した場合の方が見えどおりの描画が多くなることが分かった。This study examines the effect of object presentation for young children's drawing from three experiments. Intellectual realism was taken up at the 1st experiment. Five through eight years old young children were asked to draw three pictures of cups. It became clear that drawing pair of cup (one's handle visible and the other's handle invisible) reduce drawing of intellectual realism following drawing. In 2nd experiment, 5, 6, and 9 years old children draw hiding object. In 9 years old children, drawing hidden object decrease when presentation order of object structure matches the drawing rule than unmatches the drawing rule. The 3rd experiment taken up multiple viewpoint in drawing. Five through eight yeas old children were asked to draw trees which arranged in a circle. Elementary school children draw in a visual view when the structure of object was emphasized. From these experiments, it became clear that indirect hint of object structures make children to draw like adults do.
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