海砂利採取船からの高濁度排水中の微粒子の挙動 : 微粒子の特性と沈降速度
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概要
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海砂利採取船から排出される高濁度水中の微粒子のサイズとその沈降速度について,実際に高濁度水を採取し室内実験を行うとともに水質分析を行った.実験により得られた高濁度水中の粒子の沈降速度は,0.15〜0.77m/dayで平均0.43m/dayであった.また,そのサイズ組成は0.4〜10μmの粒子が全体の粒子の約50%を占めていた.即ち,高濁度水中の微粒子のサイズは小さく,その沈降速度も海水中に存在する種々の生物,非生物粒子よりも小さいことが明らかとなった.さらに,X線マイクロアナライザーを用いて濁水の化学組成についても調べたところ,海砂利採取船から排出される高濁度水はケイ素とアルミニウムに富んだ粒子であり,海砂利採取が行われていない海域の化学組成とは大きく異なっていた.しかし,海砂利採取の約1日後の現場の海水中の粒子もケイ素とアルミニウムに富んだ化学組成をしていた.このことは,沈降速度の小さな高濁度水中の微粒子が,操業の翌日にも現場の海域に留まっていることを示している.
- 日本海洋学会の論文
- 2006-02-28
著者
-
多田 邦尚
香川大学農学部
-
一見 和彦
香川大学瀬戸内圏研究センター庵治マリンステーション
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一見 和彦
香川大学農学部附属浅海域環境実験実習施設
-
橋本 俊也
広島大学大学院生物圏科学研究科
-
一見 和彦
香川大学農学部
-
和田 彩香
香川大学農学部
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