自己組織化実装法におけるソルダフィラー合一性に及ぼす酸化膜と樹脂の活性作用の影響(電子部品)

概要

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電子部品の高集積実装は,狭ピッチアレー型ソルダバンプによるのが主流だが,高コストであり,設計が難化している.また,導電性接着剤による実装部は,導電路が機械的接触に依存する構造であるため信頼性が低い.自己組織化実装法は,ソルダフィラー含有樹脂を部品-基板間全面塗布後加熱することで,フィラーの溶融,流動,合一,ぬれ性による電極上輸送,フィラー担持樹脂の硬化を通して実装部を形成するものである.導電性接着剤同様の簡便・低コストな過程を用いながら,一括形成された狭ピッチアレー型導電路の形態はアンダフィルされたソルダバンプ実装法に類似しており,信頼性が期待できる.本論文では,本実装法における基礎現象のうち,フィラー同士の合一に注目する.フィラー表面の酸化膜と樹脂中の活性剤量,温度プロファイルによる酸化膜分解作用とが合一性に与える影響を加熱プロセス後の粒径分布・平均粒径,その場観察した合一挙動の比較により明らかにした.これにより酸化膜分解に伴う水の発生量を樹脂中に溶存可能な範囲に抑えつつ,十分な合一性を確保する条件を明らかにした.これらによる合一促進効果を実装実験により検証した.
2009-12-01