「看護研究の倫理」教育に関する課題 : 3年課程看護基礎教育における全国調査から
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概要
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「看護研究の倫理」に関する報告は近年増えてきてはいるものの、看護基礎教育の中でどのように「看護研究の倫理」について教授しているかについての報告は平成14〜16年度日本看護科学学会看護倫理検討委員会が「1996年の看護系大学における研究の倫理審査の体制に関する実態調査」のみであり、3年課程の養成施設を対象とした調査はみられない。そこで、平成19年に全国調査の3年課程看護基礎教育養成施設の「看護研究の倫理」に関する実態調査を行った。その結果、以下のことが明らかになった。(1)8割以上の施設で看護研究の倫理の授業で実施しており、7割弱の施設で看護研究の倫理をガイダンスで説明していたが、看護研究の倫理に関する規程などを整備している施設は2割もなく、学内で看護研究の倫理の検討会があったり、倫理審査委員会など学内の組織を整備していたりする施設は5%未満であった。(2)研究対象の方に研究対象とすることについての同意を取っていると回答した施設は、5割に満たなかった。(3)事例研究の場合に研究対象者に必ずしも同意を取っていない施設が多く、事例研究の目的と実習での学びとを混同して捉えていると考えられる。(4)今後は3年課程の看護師養成施設にも倫理審査体制を整備していくことが課題である。
- 新見公立短期大学の論文
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