看護学生が老年看護実習で体験した「転倒・転落」に関連するクリティカルインシデントの分析
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概要
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看護学生が老年看護臨地実習において遭遇する「転倒・転落」に関連するクリティカルインシデントについて,どのように認識し対処しているか知見を得る目的で,6名の看護学生の記録物を資料として分析し考察した.資料から「転倒・転落に関連する行動事例」についての記述を抜粋し,質的帰納的に分析した結果,最終的に【自立心を尊重】【筋力低下の確認】【リハビリ意欲の支持】【患者の注意不足への気づき】【焦りへの警戒】の5個のカテゴリーが抽出された.即ち,学生は自ら収集した情報をもとに,患者の意思を尊重し注意し過ぎず,患者の意欲を支え,患者の注意不足を補って転倒・転落に関する事象に対処していたことが明らかとなった.これらの結果から今後の課題として,高齢者の行動の特徴や心理的側面をさらに理解し,病態的因子を含む身体的要因を取り入れた危険予測の学習を進めることが必要であるとの示唆を得た.
- 京都市立看護短期大学の論文
著者
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中野 雅子・伊藤
京都市立看護短期大学
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矢吹 明子・柳川
京都市立看護短期大学
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中野 雅子
京都市立看護短期大学
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矢吹 明子
京都市立看護短期大学
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鰺坂 由紀
京都市立看護短期大学
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吉田 広美
京都市立看護短期大学
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鯵坂 由紀
京都市立看護短期大学
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