基礎看護学臨地実習での学生の体験と認識についての検討
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概要
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本研究の目的は、基礎看護学臨地実習における学生の体験と認識の関連から、看護者としての専門的認識を形成する上でこの実習体験の意味を明らかにすることにある.研究対象は、3年生看護短期大学における2年次看護学生50名が、基礎看護学実習III終了後に提出されたまとめのレポートである.まず、学生のレポートからまとまりのある体験の部分を選び再構成し、体験内容の類似性からグルーピングし、体験愛用の特徴を抽きだし、認識の特徴との関連を検討した.その結果、以下の内容が明らかになった.1)〈看護者として現実場面に直面し行動する〉体験で、看護師としてかかわった結果、相手の反応を確認する事で看護者として喜びを感じた.2)〈専門家の認識に触れる〉体験で、学生は自己の体験を別に視点から客観視し、評価した.3)〈患者の認識に触れる〉体験で、自己のかかわりの意味や患者の思いを知り、未熟ながらも自己の看護感を得た.さらに、実習体験により学生の認識は、〈他社の認識を自分のものにする〉、〈自己の認識をさらに発展〉させるという特徴があった.これらの実習体験は幼いながらも学生の看護感を形成を促すことから、看護者としての専門的認識を形成する上で意味ある体験といえる.
- 京都市立看護短期大学の論文
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