養護施設で生活する高齢者の皮膚の保湿に関する基礎研究 : 身体部位別皮膚水分量,油分量の検討
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概要
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養護施設で生活する高齢者の皮膚の保湿に関する知見を得ることを目的に,入所者男性7名女性41名の高齢者の上腕内側,後頸部における皮膚水分量,皮膚油分量,皮膚PHを測定した.比較対象群は20代前半の男女30名とした.各測定値のt検定およびPearson積率相関係数の算出から,高齢者の後頸部の水分量は上腕内側より有意(P<.000)に高く,油分量も上腕内側より有意(P<.000)に高かった.対象群も同様の傾向が見られた.また皮膚PHの部位間に有意差はなかった.これらの結果は,有毛部に近接し皮脂腺開孔が多い後頸部に油分,水分が豊富で保湿機能が高いことが示された.さらに高齢者の上腕内側と後頸部の皮膚水分量には相関がみられた(ν=.498 p<.001)が油分に相関はみとめられなかった.高齢者の皮膚の保湿には油分の補給が重要な因子であることが示唆された.
- 京都市立看護短期大学の論文
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