高温時季に調製した高水分イタリアンライグラス(Lolium multiflorum LAM.)サイレージにおけるサイロ内成分損失
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概要
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暖地における高水分イタリアンライグラス(Lolium multiflorum LAM.)サイレージ調製時のサイロ内での成分損失を調べるため,トレンチサイロ詰込み時に材料草をナイロンネット袋に封入してサイロの中央部に埋蔵(5月14日)し,サイレージ取り出し時(7月25日から8月12日)に回収した。開封後に測定したサイレージの温度は上(表面)部で高く(39-42℃),下(底)部で低かった(31-33℃)。発酵品質は典型的な高水分サイレージの特徴を示し,好気的変敗は認められなかった。サイレージとしての乾物回収率は平均80%で,一般成分の回収率も含めて,いままでに報告されている回収率と同程度であった。細胞壁構成物質の回収率は比較的高かったが,ヘミセルロースの回収率がやや低かった(78%)。これを構成糖別にみると,キシロースが最も高く(86%),次いでウロン酸(75%),アラビノース(70%),ガラクトース(58%),グルコース(48%)の順であった。材料草とサイレージのin vitro消化率には差が認められなかった。
- 日本草地学会の論文
- 1994-04-30
著者
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福山 喜一
宮崎大学農学部附属自然共生フィールド科学教育研究センター
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川村 修
宮崎大学農学部
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福山 喜一
宮崎大学農学部附属住吉フィールド
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川村 修
宮崎大農
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芝原 哲也
宮崎大学農学部
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福山 喜一
宮崎大学農学部住吉フィールド
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