熱分解ガスクロマトグラフィーによる植物の細胞壁構成成分を指標とした種判別法の検証

元データ 2010-07-15

概要

植物の分類・判別技術は,分類学分野だけではなく犯罪捜査においても重要である。しかしながら,サンプルが微量または乾燥している場合は,形態学的およびDNAによる調査は困難であるため,生物学的または化学的成分による分類・判別技術が求められる。本研究は,細胞壁構成成分の一つであるリグニンを検出する熱分解ガスクロマトグラフィーを用いた,植物の分類・判別法を検討したものである。26種のイネ科植物1mgを分析したところ,サンプル量や組織の違いに関係なく,種特異的なパイログラムを検出できた。また,パイログラムにおける主要な30ピークを抽出することでクラスター解析が可能であり,5グループに分類できた。クラスターIは,Cynodon dactylon(L.)Pers.,Pennisetum purpureum Schumach,Brachiaria decumbens Stapf.の3種で構成されていた。クラスターIIは2種のZoysia属およびOryza sativa L.を含む15種で,クラスターIIIは3種のPaspalum属を含む6種で構成されていた。クラスターIVはCenchrus ciliaris L.であり,クラスターVはAgrostis stlonifela L.のみであった。BLAST検索の一部を改変して種判別用ソフトを作成し,その検証を供試した26種のパイログラムデータと採集地の異なる6種を用いて行ったところ,6種のうち4種が検索結果の植物種中に含まれ,類似植物として判別することができた。

著者

明石 良 宮崎大学フロンティア科学実験総合センター
甲斐 彩友美 宮崎大学農学部
田中 秀典 宮崎大学フロンティア科学実験総合センター
内山 岳人 宮崎県警察本部刑事部科学捜査研究所
谷村 真一 宮崎大学農学部
青山 智夫 宮崎大学工学部
川村 修 宮崎大学農学部
明石 良 宮崎大学フロンティア実験科学総合センター
川村 修 宮崎大農
明石 良 宮崎大 フロンティア科学実験総合セ
谷村 真一 宮崎大学農学部:(現)okiセミコンダクタ宮崎株式会社
川村 修 宮崎大学

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