小学校家庭科における効果的な「食」教育導入に向けて : 児童の健康意識、サプリメント摂取、食品の栄養的特徴の理解度に関する研究
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概要
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「食」に関する教育は、小学校家庭科の主要な教育内容のひとつとされてきたにもかかわらず、児童の食生活の乱れは一層深刻化している。児童の食生活の改善のためには、健康意識を高め、「食」に関する正しい知識を習得させることが必要である。本研究では、まず児童の現状を把握するため、2005年3月に小学校第6学年229人を対象に質問紙調査を実施した。主な調査結果は以下のとおりである。1.健康な食生活を送るために、「バランスよく食べること」、「好き嫌いをしないこと」、「栄養素を考えて食べること」を意識している児童は、それぞれ66.8%、86.4%、69.5%であった。2.サプリメントを摂取したことのある児童は、25.9%であった。3.サプリメントを購入するときの選択要因は、「効果」71.8%が最も多く、次いで「成分」47.3%,「飲みやすさ」40.9%が多かった。4.食品の栄養的特徴を理解している児童は、健康に対する意識が高かった。5.健康に対する意識が低い児童は、意識が高い児童に比べて「毎日ジュースを飲む」割合が高かった。次に、このような調査結果を踏まえ、食品の品質表示や成分表示、マークの見方についての学習を導入することを提案するとともに食品への関心を高めるための教材を開発した。
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