オオタチバナ果実(Citrus otachibana hort.ex Y.Tanaka)のリモノイドの時期別変化
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概要
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オオタチバナ(Citrus otachibana hort.ex Y.Tanaka)果実の苦味成分であるリモノイド含量を測定した.5または6週間ごとに果実を採収し, 部位別に分けて, クロロホルムでリモノイドを抽出したのち, 薄層クロマトグラフィーにより分離し, 二波長クロマトスキャナーでリモノイドを定量した.1.オオタチバナ果実の主要なリモノイドはすべての部位でリモニンであった.ただ種核においてはノミリンがリモニンよりわずかに少ない程度で平行して8月から12月まで増加した.2.部位別濃度は種核が最も高く, 成熟につれて急増し, 12月に最大になり新鮮重の0.67%(果実当たり179mg)に達した.種皮のリモノイド濃度は0.25%で変わらず, その他の部位は成熟につれて減少し, 0.1%以下であった.また果肉は100-200ppmであった.3.各部位で最大のリモノイド濃度を示した時期はアルベド, フラベド, じょうのう膜が8月, 果肉が9月, 種核が12月, 種皮が1月であった.4.果実当たりの全リモノイド含量はフラベド, アルベドでは成熟に伴う変化が少なかった.種皮ではわずかに増加し, 果肉では果実の肥大に伴って増加したが, 2月になると減少した.また種核ではとくに顕著な増加を示し, 果実中のリモノイドの3分の1を占めた.
- 鹿児島大学の論文
- 1987-03-16
著者
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