桑の落葉と離脱促進葉の遊離アミノ酸
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概要
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桑葉の離脱に伴う離層部の細胞壁分解酵素の活性を葉位別, 時期別に測定するとともに, エセホン処理によって離脱促進された桑葉および貯蔵葉の遊離アミノ酸と全窒素を無処理区と比較検討した.1.桑葉離層部の酵素のうち落葉に関与する酵素はセルラーゼとエキソポリガラクチュロナーゼおよびへミセルラーゼであると推定され, とくにセルラーゼとエキソポリガラクチュロナーゼは下位葉の酵素活性が強く, また枝の齢とは関係なく10月に急増することを見出した.2.エセホン処理葉の全窒素は対照区に比べ, 5月と6月では増加し, 秋には逆に減少することが明らかになり, エセホンは葉のエイジを促進することが認められた.3.桑葉の遊離アミノ酸はグルタミン酸(全遊離アミノ酸の40%), アスパラギン, γ-アミノ酪酸, アスパラギンの順に多く含まれていた.またアスパラギン酸, セリン, アスパラギン, グルタミン酸, ヒスチジン等は比較的抽出されにくいアミノ酸であった.4.エセホン処理葉はアスパラギンの増加が顕著であり, つづいてグルタミン, バリン, ロイシン, イソロイシン, チロシンが増加した.さらに5℃, 30日間貯蔵により, エセホン処理区の葉柄が褐変した.貯蔵葉はアスパラギンの増加が著しく, 全遊離アミノ酸の50%以上に達した.
- 鹿児島大学の論文
- 1982-03-19
著者
-
橋永 文男
鹿児島大学農学部
-
橋永 文男
青果保蔵学研究室
-
伊藤 三郎
青果保蔵学研究室
-
石田 和英
青果保蔵学研究室
-
明石 敬
青果保蔵学研究室
-
伊藤 三郎
鹿児島大
-
石田 和英
青果保蔵学研究室:(現)鹿児島県立農業大学校
-
明石 敬
青果保蔵学研究室:(現)福岡県新宮農業協同組合
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