トカラ馬血液の蛋白質多型現象について

概要

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本研究は, 本学附属入来牧場で飼養中のトカラ馬について, 血漿および赤血球に含まれる酵素蛋白質型を標識として表現型分布と遺伝子頻度を推定した.さらに集団における遺伝的変異性の量を推定するために, 多型遺伝子金の割合(Ppoly), 個体当りのヘテロ接合体となる期待確率(H), および座位当り対立遺伝子の有効数(Nc)を定量した.1)23座位の酵素蛋白質型について電気泳動法を用いて分析を行った結果, 血漿アルブミン(Alb), 血漿エステラーゼ(Es), 赤血球ホスホグルコムーターゼ(PGM)およびヘモグロビン(Hb-α)の4座位について多型が検出された.しかしながら, 他の19座位では多型は認められず, すべてmonomorphicであった.2)遺伝子頻度を推定した結果, Alb^A 0.15,Alb^B 0.85;Es^F 0.70,Es^I 0.30;PGM^F 0.35,PGM^S 0.65およびHb-α'^1 0.45,Hb-α'^0 0.55であった.3)以上の結果をもとに, トカラ馬の集団における遺伝的変異性を定量した結果, 下記のような値が得られた.Ppoly=0.1739±0.0790 H=0.0706 Nc=1.076
鹿児島大学の論文
1979-03-19