暗算負荷による心血管系反応と神門穴への鍼刺激の効果

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概要

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精神的ストレスに因る循環器系疾患と鍼治療の臨床効果に着目し、健常若年成人を対象に暗算負荷による心血管系反応と神門(H7)への鍼刺激による影響を検討した。被験者は安静仰臥位とし血圧、心拍数、皮膚血流量を同時測定し、暗算負荷による時間的変化を観察した。鍼刺激群は神門への鍼刺激15分前後、コントロール群は安静15分前後で暗算負荷を2回、施行した。暗算負荷は被験者に4桁-2桁の課題を5分繰り返し行わせた。1回目と2回目の暗算負荷は異なる課題を行わせ、課題の難易度はVASにて評価した。結果、暗算負荷中に血圧、心拍数は増加し、皮膚血流量は低下した。また、1回目と2回目の課題の難易度は有意差を認めなかった。さらに暗算負荷中の血圧、心拍数の増加反応や皮膚血流量の低下反応に対する神門の置鍼による有意な抑制効果は認めなかった。今回の結果から、暗算負荷中の心血管系反応に対する神門の鍼刺激による抑制効果は少ないことが認められた。
関西鍼灸大学の論文
2006-05-26

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