東洋医学的弁証をもとにして鍼治療を行った口部ジストニアの一例

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概要

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2000年5月に抜歯したことが契機となり出現した45歳女性口部ジス・トニア患者に対して継続的に鍼治療を行った。2001年7月より食事や会話時に口に力が入り出し、引きつった感じが出現した。内服薬治療を行ったが、効果がなく、会話後のロのこわばり感、不安感、食事の際に口に力が入りすぎることを改善する目的で鍼治療を開始した。問診を行い弁証した結果、東洋医学的には肝気鬱結と勝気の気滞が考えられた。治療穴は主として、百会、合谷、脾兪、胃兪、足三里を用いた。治療を継続するにつれて、自覚的な評価ではあるが、会話後の口のこわばり感、不安感、緊張感が緩和する傾向にあった。また、めまいや胃の不快感といった随伴症状も改善した。口部ジストニア患者に対して、弁証を用いて鍼治療を行うことにより、ジストニア症状だけではなく、随伴症状にも有効であることが示唆された。
関西鍼灸大学の論文
2004-03-31

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