非利き手によるボーリング投球動作を用いた言語的KRの運動学習効果について

概要

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本研究では、脳血管障害片麻痺患者に対して、基本動作を再獲得させるための運動学習方法の確立を目的に、言語的な「結果の知識(kmowledge of result; KR)」を用いた運動学習効果の検討をおこなった。計測課題は、健常者における座位での非利き手によるボーリング投球動作を用いた的当て課題とした。課題実施には、視覚のみで課題を実行させる場合(条件1)と目標を遮蔽したうえで、失敗時にのみ言語的KRを与える場合(条件2)を設定した。双方の条件とも20回の練習試行の後、1分間の休憩をはさみ、効果判定である習得試行を5回おこなった。検討は、条件ごとの習得課題の成功率と練習試行の平均成功回数をもとに対応のあるt検定を用いておこなった。有意水準は危険率5%未満とした。その結果、条件2は条件1と比較し成功率が有意に増加した(p<0.05)。また、練習試行の平均成功回数の比較では、条件2に成功回数の増加を示す傾向を認めた。以上のことから、運動学習における言語的KRの付与は、学習効果を高めるうえで効果があることが示唆された。
関西医療大学の論文