重度の頸部右回施および不随意運動を呈した頸部ジストニア患者に対する鍼治療

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概要

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重度の頸部右回旋および不随意運動を呈した頸部ジストニア患者(50歳男性)に対して週一回の鍼治療を継続した。表面筋電図評価より、左回旋時に拮桔抗筋である左胸鎖乳突筋に出現する筋活動と、安静時および頸部右回旋、屈曲時に出現する左僧帽筋の筋活動を異常と考えた。鍼治療は、安静時の頸部不随意運動改善を目的に百会、左胸鎖乳突筋の筋活動抑制を目的に左合谷、安静時の頸部を正中位方向へ働かせるため右胸鎖乳突筋の筋活動促通を目的に右合谷、左僧帽筋の異常な筋活動抑制と安静時の右肩甲帯挙上の改善を目的に両側の外関に置鍼をおこなった。また、右側頸部の皮膚短縮と左胸鎖乳突筋の筋短縮には集毛鍼による刺激をおこなった。重度の頸部不随意運動を認めた症例であったが、不随意運動は初診時から13回目に消失した。鍼治療開始22ヶ月後には、安静時の頸部姿勢は右回旋5度となり、安静時、動作時における頸部の筋活動パターンは正常となった。
2004-03-31

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