筋短縮と筋緊張異常が混在している脳卒中片麻痺患者への理学療法は筋短縮の改善後に筋緊張異常へのアプローチが重要である

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概要

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今回、「きれいに歩けない」と訴えられた53歳の女性の脳卒中片麻痺患者に対して、歩行動作に着目して理学療法をおこなった。脳血管障害による一次的障害と二次的障害に着目して、一次的障害である左腹斜筋群の筋緊張低下へのアプローチ、二次的障害である左腹斜筋群の筋短縮へのアプローチ、一次的ならびに二次的障害の双方へのアプローチの3通りの治療をおこなった。3通りの治療後に、症例の初期評価時に認められた歩行動作中の左立脚期の体幹前傾・右回旋に着目して健常者の歩行動作と比較検討した。各治療を実施した結果、二次的障害である左腹斜筋群の筋短縮の改善と一次的障害である左腹斜筋群の筋緊張低下を改善したことにより、体幹前傾が減少し、歩容の改善が認められた。以上のことから、二次的障害と一次的障害の混在する脳血管障害片麻痺患者の治療では、二次的障害である筋短縮の改善後に一次的障害である筋緊張異常へのアプローチが重要であることが示唆された。
関西医療大学の論文

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