モモ缶詰の品質に関する研究 : II.白肉モモ缶詰の褐変防止について
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概要
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白肉モモ缶詰にアスコルビン酸・イソアスコルビン酸およびEDTAを添加した際の褐変防止効果につき実験を行ない,なお,アスコルビン酸およびイソアスコルビン酸の酸化に対する温度・光・金属イオンおよびEDTAの影響をしらべた.その結果1.アスコルビン酸・イソアスコルビン酸およびEDTAはいずれも褐変防止効果をもつことが認められた.2.アスコルビン酸はイソアスコルビン酸よりも褐変防止効果が大きいが,これは,イソアスコルビン酸自身が一部酸化され,褐色物質生成に関与するためと考えられる.これらの防止効果は加熱により減退するが,これはアスコルビン酸の酸化が温度により促進されるためと考えられる.3.EDTAはアスコルビン酸の酸化を抑制し,金属イオン,ことに銅イオンの封鎖作用が大きいため,アスコルビン酸の酸化促進阻止効果をもち,ポリフェノール類その他の関与する褐変現象防止効果があるものと考えられる.これらの効果は加温することにより,さらに顕著に認められた.4.EDTAの添加はモモの新鮮な香気保持にも好影響を与えた.
- 1967-12-31
著者
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