変位電流法による液晶混合単分子膜の評価

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概要

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有機薄膜の極限である単分子膜に関する知見を得ることは、有機分子膜を利用していくうえで非常に重要である。この有機単分子膜を評価するための技術として、今までに我々は変位電流法を提案してきた。筆者らは、この変位電流法を用いて、分子レベルでの刺激伝達の機構の解明を目的として研究を進めている。ここでいう「刺激伝達」とは、外部刺激に反応した膜分子の構造変化や配向変化が外部刺激に不活性な他の分子に伝達することである。今回、刺激を発生する側に、光を照射することによってシスートランスの構造変化を示すアゾベンゼン色素分子を、刺激を受ける側に液晶分子を用いた。水面上の両者の混合単分子膜を形成し、アゾベンゼンを光異性化させたところ、液晶分子への単分子膜レベルにおける刺激伝達の様子を実験的に確かめることができた。
社団法人電子情報通信学会の論文
1993-05-24

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