手話認識のための3次元手指運動推定

概要

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単眼カメラによる手話動作照合を行うことを目的として,第一に,自己隠蔽にロバストな単眼カメラによる奥行きジェスチャ認識アルゴリズムを提案した.第二に,最適化原理に基づくヒト随意運動モデルをもとに,語形変化や癖をパラメータ値変化に帰着可能な照合アルゴリズムを提案した.第一に,単眼カメラにより奥行き運動を伴う手話動作要素推定を行うために,3次元要素の多面体で構成される片腕あたり9自由度の3次元人体モデルを用意し,単眼カメラからの2次元動画像を当てはめるシステムを構築した.また,顔や他の身体部位による自己遮蔽にもロバストな処理を実現するため,3フレーム前までのオプティカルフローをもとに現時刻の運動指定を行った.第二に,ヒト上肢の随意運動が「滑らかさ」と「敏速さ」の条件を最大に満たすと仮定し,指数関数に重み付けられた時間と加速度変化2乗積分との積が最小になる解を,変分法により求めた.導出されたパラメータは,初期位置,最終位置,所要時間,反応敏速性,の5つのパラメータであった.「行く」の手話動作を,語形変化や癖が現れるように複数の手話者に行わせ,3次元推定位置推定を行った.x軸,y軸,z軸のそれぞれに対して反応敏速性パラメータの推定を行った結果,たとえば「直線上昇」と「下に凸の弧」の軌道を持つ「行く」の手話動作でも,パラメータ値に顕著な差異が認められた.
社団法人電子情報通信学会の論文
2001-03-10

手話認識のための3次元手指運動推定

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