K-D Decision Tree最近傍識別器の高速化(テーマセッション(3))(データマイニングとパターン認識・メディア理解)
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概要
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本論文では,最近傍識別器の高速化手法を提案する.本来,最近傍識別は(1)最大マージン基準で識別を行ったのと同等の結果が得られる,(2)ベイズ誤り確率の二倍未満の誤り確率を達成できる,(3)他の識別器のようにkernel関数やbase classifierや確率分布モデルなどの事前知識を必要としない,(4)そのままで多クラスの識別が行える,などの優れた特注を持つ.その一方で,メモリの使用効率が悪い,識別速度が遅いという問題点ある.本論文ではこれら二つの問題点の解決法について述べる.最近傍識別を行う場合,通常k-d treeのような最近傍探索アルゴリズムを用いて最近傍パターンを探索し,その帰属クラスヘの識別が行われる.しかし,最近傍識別にとっては最近傍探索は必須ではない.我々は,この考えに基づきk-d decision tree (KDDT)と名づけた最近傍識別器を提案する.このアルゴリズムでは,二分探索と局所的な最近傍探索により識別の高速化を行う.また, Voronoi condensingを行った後のプロトタイプさえ記憶すればよいため,通常の方法よりも使用メモリを抑えることができる.実際の識別速度を実験で測定したところ,最近傍探索を用いて最近傍識別を行った場合と比べ, KDDTで識別した場合9〜370倍高速であることを確認した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2003-09-01
著者
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