浮動小数点版CS-ACELP (G.729) の検討 : G.729ソフトウェアCODEC

概要

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近年、パソコン (PC) の性能が飛躍的に向上し、急速に普及しつつある。また、インターネットに代表されるようなネットワークによる情報のグローバル化が進んでいる。このような流れの中で、音声通信はPCでのマルチメディア通信の重要な手段である。そこではPCの性能向上によって、PCのCPUパワーのみによる高品質な音声符号化が望まれている。われわれはこれまで8kbit/s音声符号化方式 (CS-ACELP) を検討し、同方式が95年にITU標準 (G.729) として採用された。このCS-ACELPは16ビットの固定小数点演算で記述されているため、携帯電話などへの搭載は容易であるが、PC上での動作には必ずしも適していない。そのため、ビット操作などを必要としない浮動小数点版が望ましい。また、ITUにおいてもCS-ACELPの浮動小数点版の勧告が予定されている。本報告では、これらの要求を満たすCS-ACELPの浮動小数点版を提供するため、主に標準版 (固定小数点) との相互接続について検討した結果について報告する。また、本浮動小数点版をPC上でソフトウェアCODECとして動作させた時の演算量についても述べている。
1997-03-06