残響下における音源分離方式SAFIAの性能改善(電気音響,音響一般)
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概要
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実環境耐性のある音源分離方式は,騒音下におけるクリアな音声通信や音声認識の雑音耐性向上に貢献する技術の一つとして,その実現が期待されている.複数マイクロホンを用いた音源分離の課題の一つとして,残響下における性能改善が挙げられる.本研究では,従来の音源分離手法SAFIAに二つの改良を加え,残響下における性能向上を図る.改良手法の一つは,SAFIAにおける判定誤りを減少させるため,チャネル間レベル差を時間方向に平滑化する処理である.その結果,目的音声のひずみを減らしながら同時にNRRを7.0〜8.0dB改善できる.二つ目の手法は,同一周波数軸上で重なった信号を分離する機構をSAFIAの前段に加えるものである.その機構は,受音信号のチャネル間の比から音源とマイクロホン間の伝達関数の比を算出し,音源とマイクロホン間の伝達関数の逆特性を推定する手法である.これらの手法を用いた改良の結果,提案方式(Enhanced SAFIA)は残響時間150〜600msの環境において,従来のSAFIAに比べてNRRを平均で7.3dB,ひずみ量を平均で12.6dB改善し,SAFIAに比べて大幅に性能が向上した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-09-01
著者
-
古家 賢一
日本電信電話株式会社NTTサイバースペース研究所
-
片岡 章俊
日本電信電話株式会社NTTサイバースペース研究所
-
片岡 章俊
日本電信電話株式会社nttサイバースペース研究所:龍谷大学理工学部
-
片岡 章俊
日本電信電話(株)nttサイバースペース研究所
-
青木 真理子
日本電信電話株式会社NTTサイバースペース研究所
-
古家 賢一
日本電信電話株式会社 Nttサイバースペース研究所
-
古家 賢一
日本電信電話/nttサイバースペース研究所
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