DAI的手法による文字切り出し方式の一検討

概要

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文字認識において,トップダウンアプローチとボトムアップアプローチとを融合するアプローチによる文字領域切り出し方式の枠組みを提案する.従来の文字認識では,信号レベルからのボトムアップによる逐次的な処理のために,文字領域の切り出しに生じた誤りが後段まで影響を及ぼし誤認識につながっていた.また,このような誤認識を減らす目的で,知識を用いた文字認識後処理の研究も数多くなされてはいる.しかし,ボトムアップを軸とした逐次処理では,所詮パターンマッチ以後のフィードバックに留まり,切り出し誤りへの対処がなされているとは言に難いと思われる.本方式では,既に提案されている誘導場による領域抽出の手法を用いて領域を抽出し,そこへボトムアップに処理を施すエージェントを割り当てる.さらに知識を用いて戦略を立てるエージェントを設け,これら間に協調動作を行なわせることで文字領域の切り出しを行なう.またその結果,根拠のある文字領域の切り出しが行なえるものと考える.
社団法人電子情報通信学会の論文
1994-01-20