糖のラマン分光法 : 立体配置に特異的なシグナル

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概要

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ラマンスペクトルは, 光源としてレーザー光を使用できるようになってから, 急速に利用されるようになり, 赤外スペクトルよりも有用視されている.が, まだ基礎的なデータが不足しており, 細菌細胞壁に応用されていない.そこで, 細菌細胞壁と部分的に構造の類似した糖について, ラマンスペクトルを測定し, 以下の結果を得た.1. 940-925cm^<-1>と865-850cm^<-1>に, シグナルが観察された時, その糖は, α結合をしている.2. 965-950cm^<-1>と900-885cm^<-1>に, シグナルが観察された時, その糖は, β結合をしている.3. 前者(940-935cm^<-1>又は965-950cm^<-1>)のシグナルの強度が, 後者(865-850cm^<-1>又は900-885cm^<-1>)のそれに比して, 著しく弱い時, その糖は, 単糖ないし少糖である.
九州歯科学会の論文
1983-12-25

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