ネットワーク応答特性プロトコルの提案とマルチメディア通信システムへの適用

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これまでの通信サービスというのは時間順序を主体としたものだったが、マルチメディア、FA等の分野が『要求する所定時間以内での通信サービスの保証』すなわちタイムクリティカル通信の実現を要求している。本研究はこのタイムクリティカル通信をインタネット環境で実現することを目標とするものである。マルチメディアストリームの転送のためインタネットストリームプロトコルST-IIが、制御用の通信としてTimed Token Protocolを拡張したタイムクリティカル通信プロトコルTCCPが提案されている。しかし、前者は資源予約に関するオーバヘッドの問題とストリーム的でない制御用データなどに適当でないという問題が、後者は通信範囲がLANに限られてしまうという問題がある。そこで本稿では、ネットワーク応答特性プロトコル(NPP)を提案する。これはIPをベースにしたプロトコルで、ネットワーク応答特性獲得機構によりネットワークの遅延特性などを得ると共に、ホストやルータ内ではパケットの時間制約と優先順位によってパケットの送受信処理をスケジューリングする機構により、時間制約内のパケット転送をできる限り保証することを目指す。また、NPPの適用例としてマルチメディア通信システムへの適用を考察する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1995-07-13

ネットワーク応答特性プロトコルの提案とマルチメディア通信システムへの適用

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