クラスタ型ネットワークにおける通信回線共有方式の提案と評価(<特集>マルチメディア通信プロトコル)

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携帯型計算機を持ち運び, 無線通信を利用してネットワークにアクセスするモーバイルコンピューティングが注目されている.しかし, 有線ネットワークに比べ無線ネットワークは一般的に転送レートが低く品質の変動が激しいという特徴があり, 高度な通信サービス要求に応えることが難しい.そこで, いくつかの移動ホストを一時的に接続することによってクラスタ型ネットワークを形成し, それぞれの移動ホストを持つ外部との通信回線を共有し, 論理的に1つの太い回線を見なして通信することを可能とする通信回線共有方式を提案する.本方式を実現するためにSHAKEというプロトコルを開発しており, クラスタ型ネットワークの形成と通信の分散協調機能だけでなく, 複数の通信回線を効率的に利用するための機能も提供している.これにより, 個々の移動ホストでは十分な通信能力がなくでも, クラスタを形成し, すべての移動ホストの通信能力を共有することにより, 一時的に大きな通信回線を得ることができる.そして, プロトタイプの実装を行い, 無線LANとPHSを使用して実験を行った結果, モーバイルコンピューティングにおける通信方式としての有効性が認められた.
一般社団法人情報処理学会の論文
2000-02-15

クラスタ型ネットワークにおける通信回線共有方式の提案と評価(<特集>マルチメディア通信プロトコル)

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