コンテンツ指向空間的解像度制御方式の実装と評価

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PHS,携帯電話などを利用したワイヤレス通信環境においてもマルチメディア通信を行いたいという要求がある.しかし,現在のワイヤレス通信環境には帯域幅が狭い,バースト誤りやハンドオフにより転送が途切れる,帯域幅や誤り率などの品質が頻繁に変化するなどの問題があり,比較的大容量の帯域幅と安定した品質を必要とするマルチメディア通信の扱いは難しい.本研究では,コンテンツ内の重要な情報を空間的解像度において高品質で受信者に提供するコンテンツ指向空間的解像度制御方式SSM(Contents Oriented Spatial Resolution Control Scheme for Mobile Computing Environment)を提案する.マルチメディアデータの作成者,配布者などは,マルチメディア情報の各映像フレーム,音声サンプルに対し,その意味的な重要度に基づいて優先度を与える.SSMは,優先度に基づいたビデオの空間的解像度の制御,オーディオの品質の制御,そしてシーンの状態に応じた再生フレームレートと解像度の調整を行う.優先度に基づいたビデオの空間的解像度とオーディオの品質の制御を行うことで,重要なシーンは比較的高品質な再生を行うことが可能である.また,シーンの状態に応じた再生フレームレートと解像度の調整を行うことで,動きの激しいシーンは高フレームレート,低解像度で再生し,静止しているシーンは高解像度,低フレームレートでの再生が可能である.
一般社団法人情報処理学会の論文
1999-11-25

コンテンツ指向空間的解像度制御方式の実装と評価

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