無線アドホックネットワークにおける位置依存情報複製配布方式の高信頼化 : 複製配布に関する評価(セッション1 : データ放送)

概要

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無線アドホックネットワークにおいて, 端末の移動や無線リンクの状態が変化することにより, トポロジの変化が頻繁に発生し端末間の接続性が保障されない.その結果, ある端末が保持するデータに対してアクセス不可能な状況が起きてしまう.このような問題の解決方法として各端末が持つデータの複製を他の端末に持たせる複製配布方式が提案されており, 筆者らはその一方式としてSC方式を提案してきた.SC方式ではデータの複製をその発生源周辺にまばらに配置し, データの可用性を高める.しかし, SC方式ではデータの送信にブロードキャストを用いるため, 端末の密度が高くなった場合に, 無駄なトラフィックが多く発生し, ホップ数に基づいた複製配置では, 適切な複製配置とならないことが考えられる.本稿では, これらの問題点に対して転送遅延時間を設定することで, データを中継する端末を削減し, 過度な複製配置が起こらないようにする機構をSC方式に追加し, その評価を行った.また, 転送遅延時間の設定に伴い発生する転送待ちデータと複製データの管理についても検討, 評価を行った.
2005-01-20