塩化物イオンの存在下ベンゾチアゾール-2-アルテヒド-2-キノリルヒドラゾンによるパラジウム(II)の溶媒抽出・吸光光度定量
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概要
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ベンゾチアゾール-2-アルテヒド-2-キノリルヒドラゾン(BTAQH)を合成してプロトン解離定数を求め,この試薬とパラジウム(II)及び塩化物イオンとで生ずる青色の混合配位子錯体の溶媒抽出によるパラジウム(II)の吸光光度定量法を確立した.25℃,0.1Mの過塩素酸ナトリウム存在下20v/v%ジオキサン-水中で光度法によって求めたBTAQHのプロトン解離定数はpk_1=-0.22,pk_2=3.2_1,pk_3=5.2_1,pk_4>13.1であった.混合配位子錯体は(0.02〜5.8)N硫酸酸性で定量的に生成し,そのベンゼン抽出液は647nmと605nmに吸収の極大を与える.混合配位子錯体中におけるパラジウム(II),BTQH及び塩化物イオンの結合比は1:1:1であり,647nmにおいて40μg/10mlまでのパラジウム(II)に対してベールの法則が成り立つ.モル吸光係数は2.14×10^4mol^<-1>cm^<-1>lである.47種の共存物質について妨害の程度を調べた結果,BTAQHはパラジウム(II)の選択的発色試薬として利用できることが分かった.
- 社団法人日本分析化学会の論文
- 1977-07-05
著者
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