キシレノールオレンジによる銅,鉄(II),コバルト,ニッケルおよびマンガンの吸光光度定量法
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概要
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キシレノールオレンジ(XO)を発色剤とする微量の銅,鉄(II),コバルト,ニッケルおよびマンガンの吸光光度定量法を確立し,あわせて生成する錯体の組成および生成定数を求めた.鉄-XO錯体は500mμに吸収の極大をもつが,他の金属イオンとの錯体は580mμ付近に吸収の極大をもっている.これらの錯体の発色に及ぼすpHおよび試薬添加量の影響,呈色の安定性などの基礎的な条件を検討して最適定量条件を定めた.この結果,全容25m<I>l</I>中,銅13〜85μg,鉄5〜45μg,コバルト3〜35μg,ニッケル3〜40μg,マンガン3〜70μgの範囲で検量線はそれぞれベールの法則に従うことがわかった.多くのII〜IV価金属イオンは本法に妨害を与えるので,あらかじめ分離するか,または陰ぺいする必要がある.また,NTAやEDTAなどのキレート試薬は錯体の発色を著しく妨げる.鉄(II)を除くこれらの金属イオンはXOと1:1の錯体を生成し,10<SUP>15</SUP>〜10<SUP>19</SUP>程度の生成定数をもっている.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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