汎用OSテスト支援システムOSTD(3) : テストカバレージ評価方式

概要

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汎用計算機のオペレーティング・システム(OS)は、機能の拡大に伴い大規模化複雑化している。計算機システムのソフトウェアによる事故を防止するには、OSの高信頼化、高品質化が必須であり、そのためには、OSを構成するプログラムの品質を定量的に評価する必要がある。プログラムの品質を定量的に示す指標として、一般にテストカバレージ率が用いられている。テストカバレージ率の算出には、対象プログラムの命令実行列をモニタする必要があるが、汎用大型OSは、数百万ステップを越える膨大なソフトウェアであり、かつ特権モード比率が高く、その動作をモニタすることは困難であり、テストカバレージ情報を自動的に採取することができなかった。汎用大型OSの高信頼化のために開発されたOSテスト支援システム(OSTD: OS Test Driver)では、テストカバレージ情報採取用ハードウェア(TCA:Test Coverage Asist)を中央処理装置に付加し、被テストOSのテストカバレージ情報を採取し、解析するシステムを開発した。ここでは、TCA機構の概要およびOSTDシステムにおけるサポート方式について報告する。
一般社団法人情報処理学会の論文
1986-10-01