花弁の斑入りを示すミヤコワスレから分離されたキクBウイルスの一系統
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概要
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葉の斑紋と花弁の斑入りを示すミヤコワスレ(Gymnaster savatieri (Makino Kitamura)から1ウイルス(M)が分離された。本ウイルスは汁液接種によって, ヒャクニチソウ, ムギワラギク, ペチュニア, Nicotiana benthamiana, N. clevelandii, および N. occidentalis に全身感染し, Chenopodium amaranti-color, C. quinoa, ゴマおよびツルナに接種葉の局部病斑のみを現した。また, 茎長培養による健全ミヤコワスレに原株と同様な病徴を示した。ウイルス粒子は680×13 nmの屈曲の少ない糸状で, 電気泳動による解析では, 外被タンパク質は3.4×10^4, 核酸は2.4×10^6の分子量を示した。精製ウイルスを家兎に免疫し, ELISA法で力価10^5を示す抗血清を作製した。また, 本ウイルスはELISA法および免疫電子顕微鏡法によって, キクBウイルス(CVB-J), ハルジオン分離株(E)の各抗血清と陽性反応を, ジャガイモSウイルスの抗血清とは弱い陽性反応を示した。以上から本ウイルスはキクBウイルスの一系統(CVB-M)と同定された。CVB-Mはミヤコワスレに広く発生分布しているものと思われる。
- 日本植物病理学会の論文
- 1997-02-25
著者
-
夏秋 啓子
東京農業大学大学院農学研究科国際農業開発学
-
都丸 敬一
東京農業大学(元)
-
栗原 潤
長野県野菜花き試験場佐久支場
-
夏秋 啓子
東京農業大学国際食料情報学部国際農業開発学科
-
栗原 潤
東京農業大学農学研究科農学
-
SUASTIKA Gede
東京農業大学農学部
-
Suastika Gede
Faculty Of Agriculture Utsunomiya University:present Address Department Of Plant Pests And Diseases
-
都丸 敬一
東京農大 総研
-
都丸 敬一
東京農業大学総合研究所
-
夏秋 啓子
東京農業大学国際食料情報学部
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