キュウリモザイクウイルスおよびプルヌスネクロティックリングスポットウイルス類縁ウイルスの重複感染によるウメの新病害,ウメ葉縁えそ病
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概要
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わが国有数のウメ果実の産地である和歌山県南紀地域のウメ品種「南高」に,花器の異常,不稔,早期落果,葉脈間黄化,葉縁えそ,早期落葉などの症状を示す病害が発生した。本病は1989年頃から発生が目立つようになり,現地では「茶がす」と呼ばれていた。罹病樹の病葉からキュウリモザイクウイルスおよびプルヌスネクロティックリングスポットウイルス類似のウイルスが分離された。これらのウイルスについて,接ぎ木伝染および汁液伝染を明らかにし,各ウイルスの分離,精製,宿主域,血清反応,ウイルス核酸,タンパク質等について検討して同定した。以上の結果から,この病害はこれら2種のウイルスの重複感染によることが明らかとなり,ウメ葉縁えそ病と名付けた。また,罹病樹からのウイルスの分離には6月,次いで5,7月の新葉が最適であることが汁液接種およびELISA法によって示された。
- 東京農業大学の論文
- 2006-03-09
著者
-
夏秋 啓子
東京農業大学大学院農学研究科国際農業開発学
-
有本 裕
理研
-
都丸 敬一
東京農業大学(元)
-
栗原 潤
長野県野菜花き試験場佐久支場
-
有本 裕
理化学研究所
-
夏秋 啓子
東京農業大学国際食料情報学部国際農業開発学科
-
大坪 孝之
東京農業大学農学部農学科
-
夏秋 啓子
東京農業大学国際食料情報学部熱帯作物保護学研究室
-
大坪 孝之
東京農業大学成人学校
-
都丸 敬一
東京農大 総研
-
都丸 敬一
東京農業大学総合研究所
-
大坪 孝之
東京農業大学
-
夏秋 啓子
東京農業大学国際食料情報学部
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