大麦雄性不稔細胞質の日本の環境下における稔性回復程度および細胞質がビール品質に与える影響に基づいた評価(Plant Prod. Sci. VOL5, NO3 和文要旨)
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概要
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大麦のmsm1およびmsm2細胞質は雄性不稔を引き起こす.日本の環境下においてこれらの細胞質を利用した雑種大麦育成が可能かどうかを明らかにするため,核置換系統および準同質遺伝子系統を用いて稔性の回復程度を調査した.msm1およびmsm2細胞質をもつ系統の稔性は日本の環境下においても稔性回復遺伝子Rfm1aにより完全に回復した.また,これらの細胞質がビール品質にどのような影響を与えるかも調査した.その結果,msm1, msm2およびオリジナルの細胞質を持つ系統間ではビール品質に関して差が認められなかった.稔性回復遺伝子の遺伝子型がRfm1a/Rfm1aとRfm1a/rfm1aの系統間でもビール品質には差が見られなかったことからRfm1aとその近傍の遺伝子はビール品質に関するへテローシスの効果はないものと考えられた.これらの細胞質を利用した雑種大麦育成の可能性も考察した.
- 日本作物学会の論文
- 2002-09-05
著者
-
河田 尚之
作物研究所
-
小松田 隆夫
農業生物資源研究所
-
古庄 雅彦
福岡県農業総合試験場
-
松井 勝弘
農業研究センター
-
小田 俊介
栃木県農業試験場
-
河田 尚之
農業研究センター
-
古庄 雅彦
宮崎大学農学部:(現)福岡県農業総合試験場
-
小松田 隆夫
農業生物資源研究所生物工学部
-
小田 俊介
農業・食品産業技術総合研究機構 九州沖縄農業研究センター
-
松井 勝弘
農業研究センター:九州沖縄農業研究センター
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