オオムギの植物体再分化能を高める遺伝因子V-v遺伝子座との連鎖
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概要
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オオムギにおいて未熟胚由来カルスからの植物体再生能は平均して二条オオムギが六条オオムギより高いと報告されている.そこでオオムギの植物体再生能と小穂の条性に関する遺伝子座V-vとの連鎖関係を分析した.分化能の低い六条品種アズマムギと高い二条品種関東中生ゴールドを交面己し,両親,F_1,F_2の各植物体上の自殖で生じた未熟胚からカルスを誘導し,カルスからの植物体再分化卒を求めた.広義の遺伝率は0.76と高く,この実験系では遺伝的要因が再分化に大きく寄与していることがわかった.F_2植物集団の再分化率は小穂の条性(V-v遺伝子座)と明らかに関連があり,二条の個体(VVあるいはVv)は六条の個体(vv)よりも平均して有意に高かった.交配した現品種の間の再分化率の差は第2染色体上のV-v遺伝子座と連鎖する一または複数個の遺伝子の働きによるもので,二条品種に由来する遺伝子(群)が再分化率を高める方向に作用すると考えた.
- 日本育種学会の論文
- 1991-12-01
著者
-
岡 成美
農業生物資源研究所
-
岡 成美
農林水産省農業生物資源研究所
-
小松田 隆夫
農業生物資源研究所
-
榎本 末男
農業生物資源研究所
-
小松田 隆夫
農業生物資源研究所生物工学部
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佐藤 洋
ロッテ 中研
-
李 文濱
東北農学院
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佐藤 洋
ロッテ中研,
-
安中 敏男
トキメック
-
姜 〓廷
農業生物資源研究所
-
佐藤 洋
ロッテ中研・包装研究室
-
榎本 末男
野菜・茶業試験場
-
岡 成美
農業生物資源研
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