カルミアの茎頂培養および葉片カルス培養による茎葉の大量増殖
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概要
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カルミアの茎頂培養による茎葉の大量増殖, 葉片カルスからの茎葉の再分化およびその増殖を検討し, さらに, 増殖した茎葉の発根条件を検討した. 培地は, Gellan gum で固化した Woody Plant 培地を用いた. 実験は屋外の個体の枝と葉を材料としたので, 殺菌液に浸して減圧処理および振盪処理を行って, 除菌とフェノール様物質の影響の軽減を行った. 培養中に茎頂, 葉片等の外植体から培地中にフェノール様物質の滲み出しを認めた場合, その悪影響を軽減させるために, 1ないし2回の植え替えを行った. 茎頂からの茎葉の伸長と増殖には, 1mg/lのBAが有効であり, 茎頂培養後4ヵ月間で3回の分離・増殖によって1個の茎頂から平均1,130本の茎葉を養成することができた. 葉片上でのカルス形成はBA 10mg/lと2,4-D 1mg/lの組合せが, カルスからの不定芽の誘導にはBA 0.1〜5mg/lとNAA 0.1mg/lの組合せが有効であった. IBAの水溶液中に得られた茎葉を浸して24時間通気処理した. 70%の茎葉が, 5週間の培養後20〜30mmの長さの根を数本形成し, 幼苗に生長した.
- 日本植物細胞分子生物学会の論文
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