矯正治療における歯の移動の理論モデル
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概要
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矯正臨床では最近,マルチブラケット装置によって歯が移動されることが多いが,このとき見られる歯の移動様相について様々な理論モデルや予測法が発表されている.今回われわれは,歯の移動開始時と終了時についてそれぞれ各歯間の相対的位置条件を定め,移動の際に必要となる骨改造量が最小となる条件を求め,移動終了時の具体的な歯の位置を予測する理論モデルを考案し検証することにした.資料は18歳から24歳の女性矯正患者10名の,上顎歯列レベリング前後に損影した側面頭部X線規格写真である.これら術前術後の歯の位置および角度について,X線規格写真,パーソナルコンピューターおよびスキャナーを用いて計測し,理論モデルで予測した歯の位置および角度との同一性について,t検定を用いて分析を行った.その結果,犬歯以外のすべての歯において,x,y座標および歯の角度について5%の危険率で有意な差を認めなかった.今回考案した理論モデルが,実際の歯の移動とよく一致することが示された.
- 大阪歯科学会の論文
- 2004-06-25
著者
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本田 領
大歯大・矯正
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川本 達雄
大阪歯科大学歯科矯正学講座
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本田 領
大阪歯科大学歯科矯正学講座
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本田 領
大阪歯科大学
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辻村 高行
大阪歯科大学歯科矯正学講座
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近藤 令子
大阪歯科大学歯科矯正学講座
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姜 勝求
大阪歯科大学歯科矯正学講座
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川本 達雄
大阪歯科大学歯科矯正学
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川本 達雄
大阪歯科大学
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川本 達雄
大歯大・矯正
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本田 領
大阪歯科大 歯科矯正学
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