クラスター分析を用いた下顎骨側方偏位の分類について
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概要
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下顎骨の側方偏位に関して,いくつかのバリエーションが存在することが知られている.そこで今回,下顎骨の側方偏位が認められる骨格性下顎前突症患者46名を対象とし,初診時の正面頭部X線規格写真と口腔模型とを用いて,これらの計測項目についてクラスター分析を行い,共通した特徴を示すもの同士をグループ化する手法を考案した.得られた各クラスターの中で,計測項目間で相関分析を行い,各クラスターの特徴を統計学的に検討した.資料をクラスター分析により大きく5つのクラスターに分類した.資料数の少なかった1クラスターを除いた4つのクラスターについて相関分析を行った.その結果各クラスターは,(1)Meの偏位が上顎第一大臼歯の左右的位置と相関を示すもの,(2)各計測項目の値にほとんど相関が見られないもの,(3)Meの偏位がAG line angle, Mo line angleと相関を示すもの,(4)AG line angleがMe, Zyg line angle, MX line angle, Cd line analeと相関を示すものであることがわかった.以上の結果よリ,下顎側方偏位を(1)下顎骨が体軸に対して回転しているもの,(2)偏位に規則性が見られないもの,(3)左右の下顎枝の長さに差が見られるもの,(4)変形が側頭骨にまで及び,外力の関与が示唆されるもの,という4つのグループに分類することができた.下顎骨側方偏位を診断するうえで,クラスター分析によって,分類し,その特徴を明らかにするという手法の有効性を示すことができた.
- 大阪歯科学会の論文
- 2004-03-25
著者
-
本田 領
大歯大・矯正
-
川本 達雄
大阪歯科大学歯科矯正学講座
-
本田 領
大阪歯科大学歯科矯正学講座
-
本田 智世
大阪歯科大学歯科矯正学講座
-
本田 領
大阪歯科大学
-
一ツ町 淳子
大阪歯科大学
-
犬伏 俊嗣
大阪歯科大学
-
川本 達雄
大阪歯科大学歯科矯正学
-
川本 達雄
大阪歯科大学
-
川本 達雄
大歯大・矯正
-
本田 領
大阪歯科大 歯科矯正学
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