High pull head gearを用いたvertical control適用症例におけるセファログラム計測項目の変化について
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概要
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上顎前突症の矯正治療において,上顎大臼歯部の固定の加強,上顎骨の成長抑制,あるいは下顎骨の後下方回転防止の目的で,high pull head gearを用いたvertical controlが行われる.その際生じる骨格性・歯槽性変化を詳細に調べるため,矯正治療前後の側貌セファログラムを比較検討することにした.資料は,上顎前突を主訴とした13歳〜15歳の女性矯正患者32名である.このうち16名はhigh pull head gear使用の協力が得られた患者(vertical control適用群)であり,残リ16名は協力が得られなかった患者(vertical control不適用群)である.これらの治療前.治療後の各セファログラム計測項目の変化量について, student t-testを用いて群間比較を行った.その結果,FMAの変化量について1%の危険率で有意差が認められ,vertical control適用群におけるFMA増加量がvertical control不適用群よりも小さく,変化量の差は約3.1°であった.また,ANB angleの変化量について5%の危険率で有意差が認められvertical control適用群におけるANB angle減少量がvertical control不適用群よりも大きく,減少量の差は約1.3であった.その一方で,SNA angleの変化量については有意差が認められなかった.以上のことから,vertical controlによって下顎骨の後下方回転が抑制されていることが確認された,また,ANB angleの改善量はvertical dimensionの変化に大きく影響を受けていることがわかった.
- 大阪歯科学会の論文
- 2004-06-25
著者
-
本田 領
大歯大・矯正
-
川本 達雄
大阪歯科大学歯科矯正学講座
-
本田 領
大阪歯科大学歯科矯正学講座
-
本田 領
大阪歯科大学
-
姜 勝求
大阪歯科大学歯科矯正学講座
-
高木 秀人
大阪歯科大学歯科矯正学講座
-
金 錫俊
大阪歯科大学歯科矯正学講座
-
大浦 寿哉
大阪歯科大学歯科矯正学講座
-
川本 達雄
大阪歯科大学歯科矯正学
-
川本 達雄
大阪歯科大学
-
川本 達雄
大歯大・矯正
-
本田 領
大阪歯科大 歯科矯正学
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